接骨院・整骨院と整体院って、何が違うの？

2022年12月10日

街中のあちらこちらで見かける「治療院」ですが、それらには違いがある事をご存じですか？

看板を良く見ると、「整骨院」「接骨院」「整体院」「鍼灸院」「マッサージ」など、色々な名称がありますが、それぞれ何が違うのかをご存じない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな方のために「接骨院・整骨院」と「整体院」の違いについて詳しくご紹介します。治療院選びの参考にしていただければ幸いです。

この記事の筆者紹介

大阪市旭区・千林大宮の美骨整体工房響
院長・高田祐嗣

柔道整復師
キネシオテーピング認定トレーナー
初級心理カウンセラー

美骨整体工房響のホームページ

1. 接骨院と整骨院の違い

まずは、「接骨院」と「整骨院」の違いについてですが、この2つは名称が違うだけで、施術内容に大きな違いはありません。

これらの治療院の最大のポイントは、どちらも柔道整復師が施術に当たっているという点です。

国家資格である柔術整体師の資格を保有していないのに「接骨院」や「整骨院」の看板を掲げる事は、厳密には違法（柔道整復師法違反）とされています。

2. 接骨院・整骨院と整体院の違い

「接骨院・整骨院」と「整体院」の違いは、主には以下の2点です。

（1）施術者の資格の種類

接骨院・整骨院：柔術整体師という国家資格が必要
整体院：整体師という民間資格を保有していれば良い

参考サイト：柔道整復師について – 厚生労働省（PDF）

（2）施術に対する保険適用の有無

接骨院・整骨院：保険適用あり（ただし、施術内容による）
整体院：保険適用なし

その他、整体院のほうが施術時間が長く、じっくりと施術を受けられるという点も挙げられます。

3. 整骨院・接骨院、整体院、病院（整形外科）の違い

種類	資格など	メリット	デメリット
接骨院・整骨院	柔道整復師（国家資格）	・治療の内容によっては保険が適用される	・医療行為は行えない・薬の処方なし
整体院	整体師（民間資格）	・カウンセリングをしっかり行い、悩みを十分共有できその方に合った施術を提供できる・メンテナンス的な意味合いで、継続的に治療を受ける事ができる	・医療行為は行えない・薬の処方なし
整形外科	医師	・医師をはじめ、専門家が診察やレントゲン撮影、MRI、CTと言った医療的な診察・診断・治療（いわゆる医療行為）を受ける事ができる・痛み止め等お薬の処方がもらえる・健康保険が使える	・手術を勧められるなど希望しない治療が生じる可能性がある・薬が合わなかったり、症状が改善されない場合がある

4. こんな時は接骨院・整骨院？それとも整体院？

気になっている症状別に、治療院の選び方をご紹介します。
「慢性症状や、保険が適用されない施術は整体院」と言うのがポイントです。

1. 慢性的な腰痛や肩こりを治療して欲しい時

整体院がおすすめ！
腰痛・肩こり・頭痛・その他慢性疾患は保険適応外ですので、整体院での治療が適しています。

2. 重症化した肩こりを治療して欲しい時

整体院がおすすめ！
症状の重さに関係なく、継続的な痛みや違和感といった慢性疾患は保険適応外ですので、整体院での治療が適しています。

3. 突然のぎっくり腰を治療して欲しい時

整骨院・整体院、どちらでもOK！
ぎっくり腰は急性疾患なので、接骨院・整骨院で治療を受けると保険治療対象となります。
もし整体院で治療を受ける場合は、柔道整復師がいる整体院を選ぶと良いでしょう。

4. 産後、骨盤が歪んでしまったので骨盤矯正して欲しい時

整体院がおすすめ！
産後の骨盤矯正は保険適応外ですので、整体院での治療が適しています。

もちろん、接骨院・整骨院で治療を受ける事もできますが、保険は適用されず全額負担となります。

5. 転んで捻挫・肉離れをしてしまったので治療して欲しい時

整骨院・整体院、どちらでもOK！
転倒などによって発症した場合は急性疾患なので、接骨院・整骨院で治療を受けると保険治療対象となります。もし整体院で治療を受ける場合は、柔道整復師がいる整体院を選ぶと良いでしょう。また、病院で診察を受ける事もおすすめします。

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